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ラモー=ゴドフスキー 「タンブーラン」

本日はラモーの代表作「タンブーラン」をゴドフスキーが編曲したものをご紹介します。
早速ですが楽譜付き音源をどうぞ。

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ゴドフスキーというと、ショパンの練習曲を編曲したものなどが有名で、超絶技巧という印象が先走りしているイメージがあります。この曲は原曲がバロックなので、そこまで技巧を全面には押し出してはいませんが、楽譜を見ていただければわかる通り、なかなかの難曲です。
さてこの曲、原曲は聴いたことがあるものの、作曲家と曲名以外の情報を知らない方も多いと思います。少なくとも私はそうでした。

ラモーについて

まず作曲者のラモー(Jean-Philippe Rameau)ですが、フランスのバロック時代の作曲家(1683-1764)です。
フランスのバロックの作曲家というとクープランも有名ですが、クープランの方が15年早く生まれています(1668-1733)。
ちなみに、バッハとヘンデルがともにラモーが生まれた2年後の1685年に生まれています。
上記のバロック時代の作曲家と同じく、ラモーも当時の鍵盤楽器のための作品を、組曲という形でいくつか作曲しました。
そのうち、「第2組曲 ホ長調」は9曲からなる組曲で、この第8曲が「タンブーラン」です。

ゴドフスキーの編曲について

さて、ゴドフスキーの編曲についてですが、実は組曲の構成は完全に変わっています。
ゴドフスキーは全4巻、全16曲からなる「ルネサンスという編曲集を作曲しましたが、この第1巻の第6曲(終曲にあたります)が「タンブーラン」です。
ちなみに「ルネサンス」第1巻ですが、元となった曲は全てバラバラで、同じ曲集から抜粋した、というようなものではないようです。
 
このような、原曲と編曲で組曲の名前が違う曲を弾くとき、プログラムにどう記載するか、いつも私は迷ってしまいますが、まあそれは弾くときに考えるとしましょう。