おすすめの国歌 5選
国歌というと、オリンピックやW杯で聞くことはあっても、普通の人は特に気にして聴いていないかと思います。
しかし、実は世の中には素晴らしい国歌がいくつもあります。この記事では、そのうち5つの国歌をランキング形式でご紹介します。
目次
第5位 トルクメニスタン国歌
最初にご紹介するのは、トルクメニスタンの国歌です。
トルクメニスタンは「中央アジアの北朝鮮」「謎の国家」などとも呼ばれ、国自体も非常に気になりますが、この国歌もなかなか。
民族的な旋法とコード進行が特徴的で、ありきたりなコード進行の国歌が多い中、長調とも短調とも取れないテイストで異色を放っています。
ちなみに話は逸れますが、ロシア人のシェヒターという作曲家が書いた「トルクメニスタン」という組曲があります。
その第3曲 (動画の6:01~) も、同じく民族的な旋法と不安定な調性が特徴的な1曲です。
打楽器的な奏法も特徴の作品なので、バルトークあたりが好きな方はぜひ聴いてみてください。
第4位 スロバキア国歌
つづいて、スロバキアの国歌をご紹介します。
「稲妻はタトラの上を通り過ぎ」と題されたこの曲は、オーソドックスな宗教曲のような雰囲気です。
調性はト短調。比較的ゆったりとしたリズムと、美しい合唱がなんと言っても魅力です。
第3位 モーリタニア旧国歌
つづいて、1960年から2017年までモーリタニアで使用されていた国歌をご紹介します。
ひとことで言えば「マジでヤバい」曲です。
同じ音型を繰り返す「ミニマル・ミュージック」というジャンルがありますが、それに片足を (両足を?) 突っ込んでいるだけでなく、不協和音を多用し調性も極めて不安定という1曲です。
国歌が協和音で終わらないなんて聞いたことがありません。
こちらはライブ版です。
かなり不協和音が鳴りますが、それで合っているのか合っていないのかすら判別がつかないという激ヤバ曲です。
なぜこれを国歌にしたのでしょうか。
第2位 モロッコ国歌
続いてはモロッコの国歌をご紹介します。
先ほどご紹介したモーリタニアと国境を接する北アフリカの国ですが、こちらは打って変わって「普通にカッコいい」曲だと思います。
さまざまな編曲もありますが、公式には調性は変ロ短調です。メロディーラインも素晴らしいのですが、対位法的な性質の強さが、この曲の魅力をさらに高めていると思います。
私のイチオシの編曲は、こちらのヘヴィ・メタル版。
この方は別のバージョンの編曲もされているので、ぜひ聴いてみてください。
第1位 カザフスタン国歌
最後にご紹介するのはカザフスタンの国歌です。
音楽的に面白いわけではないですが、とにかくカッコいいです。
短調の国歌ばかり紹介してきた気がしますが、こちらも例に漏れずニ短調です。
なお、こちらもさまざまな編曲があります。
まずご紹介するのは、こちらのバラード風のアレンジ。嬰へ短調にキーが変わっていることもあり、物悲しげな雰囲気がとても素敵です。
こちらのアレンジも素晴らしいです。最後にサビを繰り返すのですが、そこで1オクターブ上げることでボルテージを一気に高めるのが最高です。
ここまで綺麗に低音から高音まで出せるのは凄いの一言です。
さて、いかがだったでしょうか。5つの国歌をご紹介しましたが、もしお気に入りの国歌が見つかれば幸いです。